場面緘黙と、これから

場面緘黙症だった頃の記録を綴っています。

一言あるかないかで

アニメ「あたしんち」で、一言が大事というエピソードがあった。

私の父はいつも一言足りなくて、家族から嫌がられていた。
人の物(パソコンや本)を勝手に自分の部屋に持っていって使ってしまう。
一言「借りるよ」と言えば良いのに、黙って持っていってしまう。

夜、居間で一人勉強していたら無言で電気を消されたこともある。
父は「電気代がもったいない」「早く寝ろ」と思ったのかもしれない。
だけどそれならそれで、「電気代もったいないから電気消すよ」とか何か言えないのか?と思う。

いつだか母が父に言っていたことがある。
「お父さんは"ありがとう"と言わないよね」と。
父が「そこのクッションとって」と母に言って、母がクッションを手渡したときのことだった。
父は何かしてもらったときも、いつも無言。

父は「これくらいのことで、いちいち"ありがとう"なんて言う必要ない」と笑っていたけど、その一言って大事だよなあとその時に思った。

そういった一言が普段から足りないのに、余計な一言(人の悪口や家族を馬鹿にする言葉)は多いから、家族から嫌がられているのに本人は全く気づいていない。

「これくらい言わなくても分かってくれる」と身近な人にほど思いがちだけど、ちゃんと言葉にして伝えられるようになりたい。