場面緘黙と、これから

場面緘黙症だった頃の記録を綴っています。

第3の難関

高校入学後、第3の難関がお昼でした。

中学では給食を全く食べられなかったので、高校でお昼を食べられるか、緘動がでないかが心配でした。

それに加えて心配だったのは、一緒に食べる人がいないということ。
既に仲良しグループが出来上がって来ている中、私はまだクラスの誰とも話していませんでした。

誰かに話しかけよう。
話しかけて仲良くなるならお昼がチャンスだと思いました。

お昼時間になり、心臓はドキドキ。
とりあえずお弁当を机に出し、誰に話しかけようかキョロキョロしていました。
そんなときに、「お昼一緒に食べよう」と一人の女の子が声をかけてくれました。

「私(名前)って言うんだ。よろしくね」とその子は言ってくれました。
その時に今が変わるチャンスだ!と思ったのを覚えています。
頭の中ではニコッとしながら明るく「よろしくね。私は(名前)」と言う自分の姿が浮かんでいました。
だけど実際は、声を出そうと思った瞬間にフリーズしてしまいました。
よろしくと言ってくれた女の子に、私は何も返せず気まずい間が空いてしまいました。

その時にその子の友達が来て3人でお昼を食べることになりました。
私は、二人が話しているのをただ聞いているだけで、時々話しかけられても短い言葉でしか返せませんでした。

「絶対に暗い変な子だと思われた」と落ち込みました。
お弁当は緊張で全然お腹が空かなかったけど、無理矢理押し込みました。
とりあえず緘動がでずお弁当を食べられたことには安心しました。